「植物の香りは運気を上げる」「香りで邪気を払う」——そんな言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。
「運気」とは具体的に何を指すのでしょうか？
スピリチュアルなイメージで語られることが多いテーマですが、科学的に考えるとそれは “心と体が整い、前向きな行動が自然と生まれる状態か、そうでないか” を指していると言えます。
自分の今の運気が良いか悪いかは、その本人が決めれることだからです。
香りは単なる気分転換ではなく、脳や自律神経に直接作用し、ストレスの軽減や感情の安定につながることが研究からわかっています。
解釈は人それぞれですが、「香りで運気が上がる」とは、香りによって自分の内面が整い、結果的に周囲との関わりや日常の流れがスムーズになる というようなことなのかなと、私は考えています。
敏感な人が感じる「邪気」
感覚が優れている人は、いわゆる「気の悪い場所」と言われる環境に敏感です。
たとえば、
- 換気が悪く空気がこもった部屋
- 妬み嫉み、悪口などが蔓延するネガティブな人間関係の場
- 人が多くストレスを持ち込む空間
敏感な人は、こうした空気の中では、自律神経が乱れやすく「落ち着かない」「疲れる」と感じやすいのです。
昔の人は、こういったことを「気が悪い場所」「邪気」と呼び、現代的に解釈すれば 環境ストレスへの感受性の高さなのかなと思います。
アロマセラピーとストレスマネジメント
「気が悪い」といった不快な感覚を香りでリセットできるのも植物の香りの強みです。
香りは嗅覚を通じて 大脳辺縁系 に直接届き、感情・記憶・自律神経を調整します。
ラベンダーのリナロールは鎮静作用、柑橘系に多いリモネンは気分改善作用が報告されています。
森林浴研究では、樹木の香り成分（テルペン類）が副交感神経を優位にし、ストレスホルモンを低下させることが示されています。
昔は、呼吸を深め、自律神経を整え、心身を快適に保つことで、結果的に「悪い空気を払う」「運気を整える」と表現されてきたのではないでしょうか。
伝統的に「場を整える香り」「邪気を払う香り」として知られてきたの香りに、パロサントやホワイトセージなどがあります。
パロサントにはリモネンやテルピネオールといった成分が含まれ、研究でも気分改善やリラックス作用が報告されています。
つまり「邪気を払う」という表現は、科学的に言えば香りによって心身をリセットし、不快な環境の影響を軽減することだったのかもしれません。
香りが脳に与える影響は、「運気アップ」と呼ばれる心身の変化とも考えられます。
- 朝のスタートに柑橘系で気分を前向きに
- 仕事の合間にローズマリーで集中を取り戻す
- 夜はラベンダーやフランキンセンスでリラックス
香りは一日のリズムに沿って、自分の状態を切り替えるサポートをしてくれます。
この「切り替え」が、ストレスに振り回されずに行動できる大切なポイントです。
「香りが運気を上げる」ということは、実際は目に見えない、スピリチュアルな考え方が、きっと本来の意味合いなのだろうとは思いますが、言葉の背景には、香りが自律神経や脳に作用する科学的なメカニズムもあるのではないかと、私は思っています。
「香りが運気を上げる」
私は、自分の経験からスピ的にも信じていることですが、目に見えないことを力説したくないので、脳科学的解釈をしてみました。
気分を切り替えたいとき、不快な環境に敏感に反応してしまうとき、香りは私たちにとって頼れるサポートとなります。
大切なのは、自分が心地よいと感じる香りを生活に取り入れること。
それが結果的に、毎日のリズムや人との関わりを前向きに整え、「運気が良い」と感じられる状態へと導いてくれるのではないでしょうか。
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